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  古座川町町勢要覧

「住みよい町づくりのために」

平素より町行政に深いご理解とご協力をいただきまして誠にありがとうございます。
昨年、国勢調査が行われ人口等の動態が発表されますが、古座川町は恒常的に少子高齢化が進んでいるため、過疎化する集落を維持するための様々な対策を講じています。その取り組みの一部、UI ターン者の受け入れや集落コミュニティの維持について、昨年2 月参議院の調査会で報告したところです。
高齢者対策では、高齢者への配食サービスや住環境の整備、地域医療や認知症予防などに積極的に取り組んでいます。
子育て支援では、保育所間の園児の交流保育や他県の小学校との相互訪問による幅広い体験を得る教育や、特別支援教育支援員の設置など児童、生徒の教育環境整備に努めています。
産業の面では、特産品であるゆず・しきみ・せんりょうに加え、キイジョウロウホトトギスなど新たな特産品の栽培やハチミツの販売を試みるなど市場調査を行いながら有利な販売を目指した取り組みを行っています。
生活を守り産業を振興していくには、道路の整備が必要不可欠です。国道371 号の早期改良や県道・町道などの道路整備の促進に努めています。
また、古座川町は、他に類を見ない緑豊かな森林と清流古座川に象徴される自然環境に恵まれた町です。この環境を守るために古座川源流の大塔山の山林を購入しました。かけがえのない心安らぐ自然環境を守りながら地域の振興に努め、住みよい町づくりを進めたいと思っています。
この町勢要覧は、古座川町を理解していただく資料として広くご利用いただければ幸いです。
                            平成23年1月  古座川町長 武 田 丈 夫
  古座川町の概要
古座川町は和歌山県南東部に位置し、東西19.5km、南北21.7km で、面積は294.52 ㎢を有しています。町の最北にそびえる紀伊半島南部の最高峰、標高1,121mの大塔山に源を発する古座川が町の中央を流れ、役場が所在する高池地区は古座川河口域に位置し、大半の集落は川添いの狭小な耕地に散在し、町を形成しています。
町面積の約96%が森林で、気候は一般に温暖多雨で樹木の育成に適しており、良質な古座川材の産地として古くから知られています。古座川流域は、また豊かな観光資源にも恵まれており、清流古座川を中心に近年レクリエーション地として注目されています。
町制施行は、昭和31 年3 月31 日に旧高池町、明神村、小川村、三尾川村、七川村の1町4村の合併によりなされましたが、合併当時1万人の人口も平成17 年国勢調査では3,426人と大きく減少し、少子高齢化が進んでいるため、過疎化する集落を維持する様々な対策を講じているところです。
町内交通は、国道371 号を幹線とする道路網が中心であり、京阪神方面とは近畿自動車道紀勢線、国道42 号線、鉄道ではJR紀勢線により結ばれており、東京方面へは南紀白浜空港も利用されています。
  まちづくりの行動目標
当町の将来像「清流に元気あふれるまち“古座川”」をめざし、まちづくりの基本姿勢として、2つの柱を掲げています。
1. 声を聞くことから始まるまちづくり
2. 交流が育むまちづくり
さらに、その実現に向けて、次の4つの町づくりの行動目標を掲げています。
(1)住んで良かったと思える環境づくり
(2)地域を元気にする産業づくり
(3)みんなが共に歩めるまちづくり
(4)次代を担う人づくり
住んで良かったと思える環境づくり
◎ 地域のまとまりを維持する
当町は、旧5ヵ町村が合併してできた町であり、広大な町域に、旧町村に由来する中心集落と多くの小集落が点在しているため、町役場を中心として4ヵ所の出張所、2ヵ所の診療所(医師常駐)などの機関を設け行政運営を行っています。
しかし、人口の減少により集落崩壊の危機に瀕している小集落も現れつつあり、交通・通信ネットワークの整備を促進し、拠点相互間の連携強化を図ることで、それぞれの地域のまとまりを維持しています。
◎ 生活基盤を充実させる
当町では、広域的な交通体系について近畿自動車道延伸、国道371 号や県道の整備促進を図るほか、町内道路体系の骨格として循環道路の整備を重点的に進めるとともに、集落内の生活道路等の整備にも努めています。
また、当町唯一の公共交通「ふるさとバス」は平成13 年から事業を開始し、現在スクールバス併用で2路線を運行しており、山間地域に住むことの不利益を解消し、通学・通院等住民の移動に必要不可欠な事業として運行を行っています。
地域住民の交通を支えてきたふるさとバスですが、車両購入後約7 年が経過し老朽化が進んでいたため、安全性を確保するために車両の買い換えを行い、ゆずをデザインした新しい車両に生まれ変わりました。これからも引き続き、地域を支える公共交通として運行を続けていきます。
居住環境については、公営住宅の建設、明神地区水道の改修など、新しい居住地づくりを行っていく予定ですが、過疎化する集落の維持にも大きな効果が見込めるUIターン者の受け入れなども検討しながら特色あるまちづくりを促進しています。
さらに、火葬場や旧七川中学校グラウンドを利用した災害用ヘリコプターのヘリポートの完成、また平成22 年9 月には小川総合センターが完成するなど、地域生活を取り巻くインフラ整備を計画的に進めています。
◎ 清流古座川を次代につなげる
まちづくりの目標である「清流に元気あふれるまち“古座川”」の実現にむけては、なにより古座川水系の河川環境が財産であるため古座川水系の環境保全団体やまちづくり活動を推進する団体等各種団体・組織とも連携し、住民はもとより来訪者に対しても環境保全についての意識啓発を図り、清流古座川を守る取り組みを進めています。
地域を元気にする産業づくり
◎ 地域産業を育てる
消費者ニーズの多様化は、地域間競争力を付けた商品への志向を強めており、当町では既にゆず製品等がある程度のブランド力を獲得しています。またカヌー体験や山村生活体験など体験型観光への取り組みも始まっており、各種団体、行政が力を合わせブランドを育て守りながら地域資源の商品化に取り組んでいます。
さらに、交流の拠点として「ぼたん荘」・「みんなの店」等を活用し、「交流」を中心に据えた施策を推進し、産業振興に取り組んでいます。
◎ 農林水産業の振興を図る
当町の農業は稲作を主として行われていますが、その生産は減少傾向が著しくなっています。一方、ゆず、しいたけなどは当町を代表する特産品となっていますが消費者ニーズに対応したさらなる特産品づくりを、ふるさと定住センター、農協等の関係機関とも連携すると共に、積極的な市場調査・販売にも取り組みます。
上記の特産品以外にも、古座川町産のハチミツが東京の玉川大学でプレミア商品として販売されるなど、新たな動きを見せています。
林業については、長引く木材不況などにより厳しい情勢にありますが、国・県の補助事業の活用、高性能林業機械を用いた低コスト化、関係機関との連携などにより適切な森林整備を図るとともにせんりょう、しきみに加え、キイジョウロウホトトギスなど新たな特産品の栽培、また、それに続く作物がないか調査等実施し、具体的な取り組みにむけて努めています。
また、県が強力に推進している緑の雇用事業等については、当町では森林組合など関連機関の協力の下、事業の発展、充実に向けて取り組んでいます。
水産業については当町最大の地域資源である「清流古座川」を直接的にアピールできる特産品づくりについて関係機関とも連携して取り組みを図っています。
◎ 商工業・観光業の振興を図る
当町の商工業は、小規模なスーパーと個人商店で構成され、外部からの進出企業を除けば地場の小規模な製材業等が中心となっています。
特産品では、ゆずドリンク等のゆず製品は生産量を順調に伸ばしていますが、さらに地域資源を生かした、特色ある展開も見られるようになってきています。
◎ 観光業の振興
当町の観光客は、平成7年に入込み客で6万3千人であったものが、平成18 年以降は12 万人を超え、大きく増加しています。当町への観光客の目的は「温泉・保養」「キャンプ」「花見」「イベント」「釣り」などが主なものです。宿泊施設は、「ぼたん荘」以外は小規模な民宿・旅館であり、釣り客等の利用が比較的多くなっています。
年々観光客の増加している中、平成21 年5 月に国指定天然記念物一枚岩対岸に町内初の「道の駅」が完成し、平成22 年8 月に県指定名勝天然記念物滝の拝に「瀧之拝太郎」が道の駅として登録されました。道の駅完成により、全国に情報発信が可能になり更なる観光客の増加が期待できます。
また、都市部との交流を重視し、自然や山村文化を通じた体験交流を促進しており今後、温泉保養、研修活動さらに清流を利用した自然体験活動などの充実を図ります。
さらに、素晴らしい地域資源の数々を積極的にアピールするため、地域資源の発掘と活用にむけて「古座川フィールドミュージアム事業」に取り組み、将来的には自然学習・体験型観光のメッカとして、「訪れたい町」の実現に向けて取り組みを進めています。
みんなが共に歩めるまちづくり
◎ 生きがいのあるまちづくりを進める
高齢者の社会参加を促進するため、これまで蓄積してきた農林漁業などにかかわる特産品づくりや山村生活でのノウハウを十分に活かし、生きがいのある生活を造り出す施策や交流活動に努めています。
また、当町の65 歳以上人口が住民基本台帳(平成23 年1 月1 日現在)で46%を超えるなか、介護保険制度の運営に取り組んでいますが、高齢者対策は依然として重要な課題であります。現在奥地地域の七川地区では平成10 年に開所した古座川町高齢者生活福祉センターが、また下流域の高瀬地区では社会福祉法人による老人保健施設(80床)をはじめ、特別養護老人ホーム、在宅複合型施設が整備されており、これらは高齢者対策の拠点施設として運用されています。
一方、社会福祉協議会では訪問介護をはじめ訪問入浴や外出支援サービス等、老人世帯へのサービスや生きがい対策などきめこまかい老人福祉サービスの充実に努めており、これらの連携により充実した効果的なサービスの提供に努めています。
◎ 健康づくり運動を進める
当町の医療体制は、身近な医療機関として診療所施設を5ヵ所設置し、巡回診療など地域に密着した運営に努め、生活習慣病、母子保健、高齢者健康対策など健康づくりの推進に積極的に取り組んでおり、高度な医療については基幹病院等関係機関との連携を図り対策に努めています。
◎ 地域に根ざした福祉を進める
児童福祉施設として、現在町立保育所2ヵ所(うちへき地保育所1ヵ所)を運営し充実した保育環境の実現を目指しています。
また、子育て支援センター事業の活動の充実を図ると共に、平成21 年度から学童保育を町の事業として実施しており、子育て家庭に対する育児支援を強化し、地域全体で子育てを支援する基盤整備の促進を図っています。
さらに高齢者福祉、児童福祉のほか、心身障害者福祉対策、母子福祉対策などそれぞれの福祉施策を展開しています。
次代を担うひとづくり
◎ 地域に根ざした学校教育を推進する
学校教育施設は、小学校3校、中学校2校で構成しています。人口減少による児童生徒数の減少が今後も予想されるなか、学校規模の適正化や教育水準の向上等に努めています。
次代を担う子ども達がふるさとを愛する心を育む取り組みとして、地域のすぐれた人材を活用した体験学習など、経験を生かした教育内容の充実を進めています。
また、高齢者の豊かな経験や地域の有識者の知識などを活用し、地域の豊かな自然、歴史文化を基礎とした教育内容の充実の推進に努めています。
◎ 生涯学習を通じて魅力ある人材を育成する
まちづくりの中で人材育成は大きな課題となっており、生涯学習の推進においてもまちづくりからの視点を重視した施策の展開が必要となっております。このため、現在の社会教育活動や学校教育活動等を基盤として、住民が自主的に参加できるように指導者育成を進めながら学習機会の体系づくりを進めています。
また、平成17 年に「近世史料編」平成20 年に「近現在史料編」平成22 年に「民族編」が発刊された町史については、その編纂活動に継続して取り組み地域文化の継承と発展に努めています。
  町の見どころ
◎ 古座川峡
紀伊半島南部の最高峰大塔山を源とする古座川流域のいたるところには、一枚岩や虫喰岩、牡丹岩、少女峰、飯盛岩、天柱岩など奇岩奇峰の一群が顔を出し、古くより古座川峡として親しまれ、また鮎の友釣りが楽しめる川としても有名です。
◎ 国指定天然記念物「一枚岩」
高さ100m、幅500mの一枚岩は、文字どおり一枚の大きな巨岩で水明の古座川の水辺からそそり立つ姿に圧倒されます。周辺は一枚岩自然公園として整備されており、シンボル施設の一枚岩観光物産センターが営業しています。また、平成21 年5 月に「道の駅一枚岩」が完成しました。
◎ 桜百選-七川ダム湖畔の桜
古座川の上流七川ダム湖畔の桜は、日本桜百選のひとつに選ばれており、シーズンには多くの花見客でにぎわいます。
七川ダムは昭和31 年に完成し、約1.8㎢のダム湖では釣りも楽しめます。
◎ 滝の拝と日本一の清流小川
古座川最大支流の小川は、山村の風景と水の透明感により日本一の清流として注目されています。なかでも中流の滝の拝は、川床がすべて岩床で大小さまざまな奇形の岩穴、また中央には滝があり、その背景は清流のたたずまいを一層感じさせてくれます。また、平成22 年8 月に道の駅「瀧之拝太郎」が登録されました。
◎ 古座川の温泉
当町は温泉源にも恵まれており、月野瀬温泉や湯の花温泉などとして親しまれています。
長追地区には町営の美女湯温泉があり、月野瀬地区では南紀月野瀬温泉ぼたん荘があります。
◎ 古座川の林業
当町は、温暖多雨という気象状況などから杉、檜の生産や木炭製造、製材業など古くから盛んでありましたが、木材不況後の今日、林業は衰退の傾向にあります。
しかし町面積の96%が森林であり、近年は特殊材や50 年以上の優良材の生産、また特用林産物の生産を中心に林業振興がなされています。
◎ 町の特産品 ― ゆず・しきみ・せんりょう
農家の副収入源にと昭和40年頃導入されたゆず生産が町の特産品として定着しており、ゆず酢のほかジャムやジュースなどの加工品づくりも盛んに行なわれています。
また、しきみ・せんりょうについても、ゆずと同様に20 年から30 年以上栽培されており適地適作であることから品質の良いものが出荷されています。
◎ 北海道大学和歌山研究林
当町平井地区には暖帯林の林学教育、研究施設として北海道大学研究林が設置されており、約429ha の林内の杉、檜などの施業実験林や天然林を中心に研究調査がなされています。
※古座川町の魅力、見どころなど、観光情報については、
「古座川町観光ガイド」で詳しく紹介しています。
  年中行事・祭り・イベント
◎3 月下旬~4 月上旬 七川ダム湖畔の桜まつり(佐田)
◎7/2~9/10 観光火振り漁(ぼたん岩前)
◎7/24・25 河内神社の河内祭・獅子舞
◎11 月中旬 古座川の秋まつり(農林業まつり) (明神中学校)
◎神戸神社の火焚き祭り(高池)
当町が主催のイベント
◎11 月中旬 古座川の秋まつり(農林業まつり)
(明神中学校)郷土物産展や農産物の即時販売及び試食等・木工教室など
  地域概要と施策課題
◎高池地域
古座川の河口流域に位置し、隣接の串本町と一体的な住宅密集地を形成し、交通の利便性や役場本庁が所在するなど町の中枢域となっています。現在域内では温泉施設を併設した宿泊型体験学習施設が営業しており、観光面でも町の玄関口の役割をしています。
世帯数 643 戸 人口1,425 人 面積38.92 ㎢
◎明神地域
古座川本流と支流小川が合流する本地域では比較的平坦な農用地が広がっており、上流では古座川峡随一の観光資源「一枚岩」があり、平成21 年5 月には「道の駅 一枚岩」が完成しました。国道371 号、県道により串本町方面をはじめ他の地域との交通の便も良く、居住環境の向上を図るため、川口地区へ公営住宅建設を予定しています。
世帯数 360 戸 人口711 人 面積35.96 ㎢
◎小川地域
古座川最大支流の小川流域は「滝の拝」など渓谷の自然に恵まれながらも、町内で最も過疎化、高齢化が顕著な地域であります。奥地資源の活用をめざした広域林道の開設や県道の改良促進、また「道の駅 瀧之拝太郎」が登録されるなど地域の活性化が図られていますが、そのすばらしい自然環境の保全についての取り組みも今後の課題となっています。
世帯数 99 戸 人口172 人 面積71.16 ㎢
◎三尾川地域
古座川中流域に位置する本地域は、奥地地域の中継地点であり、域内では緑の雇用担い手住宅が建設され、入居者により地域の活性化が図られています。
平成22 年10 月には蔵土バイパスが開通するなど改良工事が進められており、過疎高齢化に悩みつつも今後の地域整備が期待されています。
世帯数 201 戸 人口357 人 面積39.35 ㎢
◎七川地域
町最大の行政区域を持つ本地域は、七川ダム上流に位置し、過疎高齢化が進んでいますが、町の特産品であるゆずの生産、加工がなされており、新たな製造設備も稼動しています。また未整備ながらも、国道371 号やふるさと林道による奥地広域交通の要所であり、道路網整備と七川ダム湖畔での桜の広場の活用などが今後の課題となっています。
世帯数 346 戸 人口590 人 面積108.37 ㎢
平成23 年1 月1 日 住民基本台帳人口
  古座川町勢要覧及び各種資料について
平成23年度古座川町町政要覧及び各種資料については、PDFファイルにてダウンロード、直接印刷などが可能です。

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